闘病記パート49「平成最後の修羅場」

真夜中の修羅場

2019/4/30(火)

深夜22時ごろ

夜の10時ごろでした。

何度も膀胱洗浄を

してもらい、

何とかマシになるのですが、

すぐに尿意がこみあげてきます。

強制的に排出するはずの

カテーテルが

止まっている感じがして、

ずっとおしっこを

我慢している状態。

「シーツが汚れたので

シーツ交換しますね。」

看護師さんが膀胱洗浄によって

汚れたシーツを変えるために

私はベッドから立ち上がり、

シーツ交換を待っていたときでした。

「あー漏れる漏れる!!」

まともや

急な尿意が来て、

もうおしっこが我慢できない

状態になりました。

明らかにカテーテルから

尿が流れ出てない状態です。

シーツ交換の途中なので、

膀胱洗浄はまだできません。

その時ですが、

目の前が真っ白になりました。

その日は朝から

ずっと血尿が出てたので

貧血気味。

しかも久しぶりに

立ち上がったので

立ちくらみが起こりました。

自分の顔から血の気が

引くのが分かります。

「ああ、立ち眩みだ。

ああああ!!

「クマガイさん、大丈夫?」

急いで何かに

もたれかかろうとしますが、

目の前が見えない。

・・・

ガンッ!!

気が付いたらベッドに

垂直になるように

横たわっていました。

シーツ交換していた看護師が

駆けつけた別の看護師に

「クマガイさんが、

立ちくらみで倒れちゃって、

頭を打っちゃったんです。」

(え、俺頭打ったの?)

相変わらず目の前が

グワングワンしていました。

「クマガイさん、とりあえず

ベッドの上で横になってください!」

「いや、無理です・・・

動けない。」

意識がもうろうとしてるし、

相変わらず尿を我慢してるし、

何もできない。

「横にならないと

何もできません!」

と、言われて、

何とかベッドに横になる。

気づけば3人の看護師が

私を囲み、膀胱洗浄の準備。

「うわー、

漏れる漏れる!!」

尿意が我慢できない。

と、尿をもらしてしまいました。

おもらしの感覚です。

そして、自分の尿道を見てびっくり!

「血が出てきてます!!」

尿道から血があふれてきています。

カテーテルの横脇から

血尿が出てきました。

もはや何が何やらな状態でした。

目の前がグワングワンするし、

尿意は止まらないし、

カテーテルと尿道の間を血が出てくるし。

膀胱洗浄

そして、膀胱洗浄が始まりました。

3人のうち、2人が

いろいろな角度で

やってくれたおかげで

だいぶ楽になりました。

「すごい血の塊の量・・・」

見れば、バケツには

血の塊がてんこ盛り。

おそらくこの血の塊が

カテーテルの先のバルーンの穴を

ふさいでいたのでしょう。

その後も膀胱洗浄を

するのですが

非常にどす黒い血尿。

血尿自体は見慣れましたが、

何とか楽になってよかったです。

しかし、まだ血の塊が

バルーンを塞いでいるため、

その後も尿意を感じるたびに

ナースコール。

膀胱洗浄を

何度もやってもらいました。

あまりに耐え切れずに

漏らしてしまい、

再度カテーテルと尿道の間から

血尿があふれてきたこともありました。

「脇漏れ」

というのだそうです。

結局その日は朝の8時までずっと

膀胱洗浄、脇漏れ、少しの睡眠

の繰り返しでした。

それが私の平成の最後の日であり、

令和の始めでした。



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闘病記パート50「タンポナーデの怖さ」

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