闘病記パート20「カテーテル交換」
2019/2/13
排尿できていない?
午前3時半
再度ナースコール
どうも膀胱に尿が
溜まっている感じがする。
そのうえでカテーテルの痛みもあり
痛みで起きてしまいました。
「なんか引っかかってるのかな?」
駆け付けた看護師さん2人が
あれこれ見てくださってる。
「でも流れる尿はキレイなのにね。」
「血の塊だったらもっと赤いよね」
と言いながら試行錯誤。
「ちょっと先生を呼んできます。」
と言って、マツモト先生(仮名)
が病室に来て下さりました。
3時半なのに来てくれた
ということは当直だった
ということでしょうか。
「うーん、何かがつっかえてる
ということはないみたいですけどね。」
と言いながら
膀胱にたまった尿を出したり、
再度液体をカテーテルから入れたり。
ただ、強制排尿をしてくれたら
少し楽になりました。
「痛み止めも飲んでるみたいですし、
これで様子を見ましょう。」
というわけで、その時は
それで終了。
カテーテル交換
午前5時に再度
目が覚める。
今回は痛みというより
「おしっこを我慢しきれない」
状態による違和感。
再度ナースコール。
「うわ、これ、全然流れてない」
と看護師さん。
その緊張感が
私にも伝わりました。
「もう一度先生呼びます!」
とすぐに駆け付けてくれた
マツモト先生(仮名)。
「では、管を交換しますね。」
★詰まっている様子もない
★血の塊があるわけでもない
ということは管に何か
欠陥があるのかもしれない
という結論。
痛みに堪えながら
疑問点を口にしてみた。
「管を変えるというのは
一度出して別のやつを
入れるということですか?」
痛みに我慢しながら
当たり前のことを聞いたのは
「これから痛いことが起こるかどうか」
という私なりの防衛本能だったのかも
しれない。
「ええ、そうですよ。
痛みますよ。我慢してください。」
と一度尿道に入っていた
カテーテルを抜く。
「うぐっ!」
とつい声が出てしまう。
次に新しい方を入れる。
当然だが、
抜く方より入れる方が
痛いに決まっている。
「痛いですよ。我慢してください。」
とっさに自分の腕を握る。
ぐっと管を尿道に入れられる。
うぎゃああああああ!!!
「もう一度行きます。痛いですよ。」
ぐぎぎぎぎーーーー!!!!
歯を食いしばっても
そこから唾液が飛び散る。
他の患者は同じ病室で寝てるから
音を立てまいと
せめて歯を食いしばりましたが、
そんな努力が無駄。
痛い・・・。
猛烈に痛い。
ハリウッド映画で
拷問のシーンを
耐えてるような事が
自分の身に起きました。
「では、膀胱洗浄します」
と液体を出し入れする
マツモト先生(仮名)
「うぅぅぅ・・・!痛い・・・!」
と大の大人が
歯を食いしばり、
腕を握りしめ
耐える。
管を替えてからは
一応流れてる
ようだった。
「これで様子見ましょう。」
いつまで続くのか。
この痛み。
一時的な痛みなら
本当の意味で耐えられる。
しかし、いずれ膀胱を
取り除かないといけないという
未来を考えながら
終わりのない痛みを
耐えるのは
本当に辛いです。
体を起こし立つ
朝ごはんを食べ
11時ごろに
看護師さんが
来てくれた。
「そろそろ起きましょうか。」
それまではずっと
横になっていた。
新しいカテーテルは
問題なく流れている
ようだったが、
以前と比べ
ズキズキする痛みが残る。
起き上がろうとすると
痛くなるだけでなく
看護師さんが
管を持つだけで
痛みを感じる。
どこか引っかかってるのではないか
と思うぐらい痛みが残りました。
「前の管より少し大きいんですよ。」
と看護師さんが説明する。
だからこんなにも
痛いのかな、ということで
何とか起き上がり、
ベッドの縁に座れました。
看護師さんたちが手伝ってくれ、
服とズボンを手術着から
着替えます。
点滴もこの時から外れました。
しかし、
相変わらずカテーテルが
入ったままですし、
パンツの代わりに
大人用のおむつを
はいた状態です。
今この記事も
その状態で書いておりますが、
少し動くだけで
カテーテルの痛みが
ジンジンときます。
カテーテルの大きさ
夕方ごろ、
仕事終わりで
立ち寄った妻。
抱っこ紐の中には
もうすぐ1歳になる
2人目の息子。
「まだ痛い?」
と声をかけながら
カテーテルの管を
見る妻。
「だいぶ血の色が
取れたみたいね。」
このカテーテルについて
私もいろいろ疑問があったので
この際にいろいろを
聞いてみた。
「カテーテルって
どういうことをしてるの?」
「実際は3つの機能がある。
1つ目は膀胱に液体(生体食塩水)
を入れる管。
そして、2つ目は
中にある尿を無意識で
外に流す機能。
3つ目は膀胱の中で
バルーン(風船状態)で
膀胱の中の液体を
集める機能。」
すっと答えが出るのが
さすが現役ナース。
※↓下記サイトが詳しい情報。
妻と話をしていると
マツモト先生(仮名)が
様子を見に来てくれた。
「調子はどうですか?」
「相変わらず管は痛いです。」
「そうですね。
少し太い管に交換したので、
管が入っているときの
痛みは増すでしょうね。」
そのあとに妻の方を
向きながら、
「昨日管を取り替えました。
18だったのを20に
したので。
素材はシリコンです。」
というような事を
伝えていた。
18が20になったことや
シリコンだから何なのか
一切分からなかったが、
妻はなるほどと聞いていた。
とりあえず20は痛いです。
※後で妻に聞いたところ
カテーテルの太さ(外径)
の単位はフレンチ(Fr)。
20Frは大体6㎜ぐらい。
また素材も固いシリコンと
やわらかいラテックスが
あるとのこと。
人によっては
柔らかいラテックスでは
アレルギー反応を
示す人もいるのとか。
そういう人にはシリコンで
対応するらしいです。
マツモト先生(仮名)も
妻も帰った後は
一人で部屋で過ごすことに。
初めての歩行
夕食が部屋に運ばれた。
食事が済んだ後は
食事のトレイを
病院スタッフが
持って行ってくれるのだが、
(自分で持っていこう)
という意思が働き、
尿道カテーテルの
痛みに堪えながら
病室から廊下に
1人で出る。
自分の足のサイズ
の歩幅しか
歩けず、
痛みに堪えながら、
ゆっくりと。
5m歩くのに
5分ぐらいかかる。
帰りの時に
おもむろに
涙が出た。
特に理由があったわけでも
何かを思ったわけでもないのに。
ただ、ひたすら
涙が出てしまった。
歩くことがこんなに
しんどいとは
思わなかったです。
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