闘病記パート48「緊急入院」

尿が出なくなった!

2019/4/30(火)

GWが3日過ぎた。

動物園やショッピングなど

日帰りで数日過ごした。

そんなGWの四日目の

朝のことでした。

尿ではなく血

朝の尿をすると

「げっ!」

出てきたのはもはや

尿ではなく

ただの鮮血でした。

しかも飛び出るというより

ただタラーっと

流れてくる感じ。

血の塊もいくつか

ドボドボと

出てきた。

「なんだこれ・・・」

こんな血尿の出方は

初めてです。

いつも血尿が出るときとも

違う感じでした。

「あ、あれ!?」

しかも、尿が途中で

止まった。

まだ尿意を感じるので

まだ残っているはず。

「これって、血の塊で

尿が出なくなるやつ

じゃないのか!?」

朝の6時でしたが

急いで妻をトイレに

呼びました。

「これは鮮血だね。

尿意を感じるのに

尿が出ないのね?

そうしたら病院行くしかないよ。

浜崎大学病院(仮名)

に行こう。」

その日は連休中。

しかし、浜崎大学病院が

たまたま空いてる日でした。

そして偶然ですが、

本日は妻の出勤日でも

あります。

緊急or時間外

病院のことを知ってるとは

言え、妻もいろいろと

大学病院のことを

調べていく。

「当直の人もいるけど、

緊急にはならないと思う。

どれだけ早く行っても

時間外になるんじゃないかな。

8:30から受付開始だから。」

つまり、かなり待たされる

ことが予想されます。

特に今日は連休の真っただ中。

並ぶ人は多いはず。

それにしても、

まだ尿意を感じるのに

尿が出ないときの

恐怖がすごかった。

尿が出た!・・・が。

5分ほど経つと、

再び尿意を感じる。

出るかどうか

不明でしたが

一応便器に向かう。

ドボドボドボッ!!

まるでダムの決壊のような

血尿が便器に流れる。

見たことのない大きさの

血の塊も出ていく。

しかし、それは尿というより

やはり血が流れていく

だけのようなもの。

妻を呼ぶ

「これは完全に鮮血だね。

尿が出てよかったけど、

どこかで出血している

はずだからどちらにせよ

病院には行こう。」

ということで、大量の

血が出た後で

少し気分が悪かった。

「万が一のためを

考えて入院を考慮して、

最低限の準備をして。

膀胱内検査の後に

止血のための手術も

考えられるから。」

ということで妻の助言のもと

・簡易的な入院グッズ

・過去の入院・手術の詳細がわかる報告書

・保険証、高額医療証明書

を用意することになった。

そして、妻と通勤と

一緒に浜崎大学病院に

向かうことに。

方向転換

浜崎大学病院に

向かう途中

妻が

「開いているなら

森下病院(仮名)

に行った方がいいよ。

新しい病院でアレコレ

説明するより

すでにデータがあるから

全てにおいて早い。」

と言いながら、電車の中で

森下病院が今日営業しているか

確認する妻。

「開いてるみたい。」

妻が働く浜崎大学病院と

森下病院は電車では

同じ方向に当たる。

そのまま妻たちと

分かれて森下病院に。

妻のアドバイスは正しかった。

新しい病院の場合、

紹介状がないと「初診」

扱いになり列に並ばないと

いけません。

森下病院でも30名待ち。

私の場合は「再診」扱い

になり、そのまま泌尿器科へ。

「すみません、血尿による

血の塊で尿が出てこなくなりました!

一度は出たのですが、

念のため受診に来ました」

受付の人も急いで

先生に言いに行きました。

「クマガイさん、とりあえず

検尿をお願いします。」

と、検尿カップを渡されても

(どうせ真っ赤な血尿しか

出ないのに・・・。)

と思いながら、

検尿しに行きました。

泌尿器科の場所は2階、

検尿を受け付ける場所は1階。

「出ない!!」

検尿カップに

血が数滴ポタポタしただけ。

その後はどうやっても

何も出てこない。

これはマズイ!

急いで、検尿カップを

トイレのところの

窓において、

2階へフラフラしながら

向かう。

「すみません、

検尿ができない。

尿が出てこない!」

と焦った感じで受付に報告。

そこへ呼ばれたのか

私の主治医の

マツモト先生(仮名)が

かけつけてくれた。

「先生、血の塊で

尿が出ないんです!」

「わかりました。それでは

すぐにここの処置室で

横になってください。」

ちょうど、横になろうと

準備をしていると

「先生、クマガイさんの

検尿カップがこんなことに。」

とおそらく、検査の人が

私が置いたカップを

急いで持ってきてくれたのだろう。

「大丈夫です。

クマガイさんなら

すでにここで

横になってもらっています。」

という会話が後ろで聞こえました。

「では、ちょっと痛いですが

我慢してください。」

と、そのまま尿道カテーテルを

入れられました。

「うーーーうううう!!!」

と痛みを我慢する。

「では、膀胱内を洗浄しますね。」

と、カテーテルに

注入器のようなものを

さして、膀胱から

血尿を出していく。

チラッと見えただけですが、

どす黒い血がドボドボと

バケツに入っていました。

何度かやってもらうと

少し楽になりました。

「クマガイさん、これは

入院ですね。

入院準備をしますから

少しお待ちください。」

入院はもう仕方ないとは

分かっていたので

諦めてました。

連休がつぶれました。

そして、そのまま緊急入院。

膀胱タンポナーデ

病名は

「膀胱タンポナーデ」

以前の記事でも書きましたが

血の塊で膀胱を

ふさいでしまう症状です。

手術直後ならあり得るのですが、

手術1か月でこういうことになるのが

少し不思議でした。

病状が安定したら

先生に聞いてみようと思います。

病棟へ移動

その後、カテーテルにつながれたまま

車いすに乗せられて

病棟へ移動。

人生初の車いすです。

病室につくや否や

すぐに横になり、

カテーテルに生理食塩液(生食)

を注入。

こうやって、膀胱内に強制的に

液体を入れて、血尿を外に出す

という治療を行います。

その後、点滴で止血剤を入れていく。

この2つでも改善されなければ

止血術という手術です。

しかし、手術は最終手段なので

まずは止血剤のみです。

そして採血。

生食ですが、

1時間ぐらいで2リットルを

入れていきます。

その2リットルの透明な液体が

出てくるときはドロドロの血と

なってカテーテルの受け口に

流れてくるのでゾッとします。

(これって出血多量で

どうにかなるんじゃないか?)

という心配が。

一応出血の量は

採血によってある程度

分かるらしいので

大丈夫らしいですが・・・。

1時間置きに

看護師たちが

とっかえひっかえに

生食の交換にやってきます。

入院したのが午前10時ごろですが、

夕方までずっとカテーテルからは

血尿が出っぱなしです。

膀胱洗浄

夜の8時頃でした。

カテーテルがちゃんと

流れていないことに

気づきました。

ナースコールを押しました。

「流れてませんね。

なんでだろ。」

カテーテルの場所を変えたり、

カテーテルのチューブを

つまんでみたりすると

何とか流れた模様。

「あ、流れた流れた。」

しかし、すぐに流れが止まる。

「一回、膀胱洗浄しましょうか。」

膀胱洗浄とは、

午前中にしてもらったような

強制的にカテーテルに

生食を注入器で注入し、

膀胱の中の液体を抽出することです。

何度か膀胱洗浄してもらうと

少し楽になりました。

流れが止まると

尿意を感じてしまい、

つまった感じがあるのです。

本来、尿道カテーテルは

強制的に尿を排出するため

尿意は感じないはず。

その後も、カテーテルが

止まった感じがして、

少しずつ尿意を感じるようになり、

またナースコール。

再度膀胱洗浄をしてもらい、

少し楽になります。

この日は平成最後の日。

令和になる日に起こった

この日の夜の

修羅場を私は

一生忘れないと思います。

※夜中の部は

次パートの

記事にします。



次パート

闘病記パート49「平成最後の修羅場」

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